shiryoseikyu_over.jpg
資料請求はこちらからどうぞ!

2012年09月06日

今日の1問!平成23年 東京特別区 T 類 専門 問9 行政法

こんにちは。
公務員試験合格のための予備校東京アカデミー町田校の福島です。

ここ数日、
「今日の1問!」と題して、
東京特別区T類の行政法の問題および解説を載せています。

東京アカデミー受講生限定の「準拠テキスト行政法」を主に使って解説をしています。

準拠テキスト行政法以外の参考書も使用することがありますが、略して書いているので、以下に正式名称等をご紹介致します。

入門書として最適なのが以下の2冊です。
@ 藤田宙靖「行政法入門(第5版)」有斐閣 
A 宇賀克也編「ブリッジブック行政法(第2版)」(信山社)

本格的には・・・
B 原田尚彦「行政法要論(全訂第7版補訂2版)」学陽書房
C 塩野宏「行政法T(第5版)」「行政法U(第5版)」、「行政法V(第3版)」有斐閣(←国T目指す人)
D 宇賀克也「行政法」有斐閣。詳細なものとして、「行政法概論T 行政法総論(第4版)」、「行政法概論U 行政救済法(第3版)」「行政法概論V 行政組織法・公務員法・公物法(第2版)」有斐閣
E 櫻井敬子・橋本博之「行政法(第3版)」弘文堂

その他、
F 芝池義一「行政法読本(第2版)」有斐閣、「行政法総論講義(第4版補訂)」有斐閣、「行政救済法講義(第3版)」有斐閣
G 大橋洋一「行政法@現代行政過程論 第2版」有斐閣、「行政法A現代行政救済論」有斐閣
H 藤田宙靖「行政法T総論(改訂版)」青林書院、「行政組織法」有斐閣

などです。

ただ、これらの専門書を読み込むのは相当、時間がかかります。
また、どの専門書も、試験に向けて完全なものはありません。

そこで、公務員試験用に作成された「準拠テキスト行政法」です。

公務員試験の出題傾向と受験生の弱点を徹底研究した、
オリジナルの基本書
です。

合格に、必要な知識・判例を収録
分かりやすく、どこが出たのかも一目瞭然
重要な条文も引用
難しい用語にはルビをふり、
受験生が混乱しがちな言葉については、テキスト右側の欄に分かりやすく解説!
「Let's Try一問一答」で知識の確認もできます!

この準拠テキストの最新版を使用した講義「9月生」(総合=行政系など)が
9月24日から開講します!
国家公務員一般職、東京都T類B、東京特別区T類、神奈川県T種、横浜市上級、川崎市上級、相模原市上級、町田市上級などの地方上級、裁判所職員一般職、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官の2013年度採用試験合格を目指す方を対象としています!

ちなみに警察官・消防官を目指す方の9月生は、9月18日開講です!

それでは、今日の1問!

No.9 行政法学上の即時強制に関する記述として、妥当なのはどれか。

1 最高裁判所の判例では、川崎民商事件において、即時強制は、緊迫した状況において展開される緊急措置であり、令状主義を機械的に適用するのは困難なので、その手続における一切の強制は、当然に憲法に規定する令状主義の保障の枠外にあるとした。
2 即時強制は、執行機関の裁量に委ねられ、その要件、内容の認定や実力行使の程度、態様、方法を選択する場合、法規の趣旨目的を厳格に解釈し、相手方の人権侵害を最小限にとどめるよう配慮しなければならないが、比例原則は適用されない。
3 身柄の収容や物の留置などの即時強制が実施され、継続して不利益状態におかれている者は、行政不服申立て又は取消訴訟によって不利益状態の排除を求めることができる。
4 行政上の強制執行の定めは法律の専権事項であり、条例で強制執行の権限を創設することはできないので、即時強制の根拠を条例で定めることは、緊急避難的な措置であっても許されない。
5 即時強制は、義務者の身体又は財産に直接実力を加え、義務の履行を確保する手続であり、即効的に義務を実現することができるが、その反面、人権侵害の危険が大きい。



正答 3
≪難易度 B≫
肢1;誤り。川崎民商事件とは、旧所得税法上の質問検査権(収税官吏が税務調査にあたり納税義務者等に質問し、帳簿等の物件を検査でき、これを拒否した者には罰則が適用されるという制度)に基づく調査を拒否して起訴された被告人が、質問検査が、令状主義(憲法35条)、黙秘権の保障(憲法38条)に反すると主張事件です。最高裁(最大判昭47.11.22刑集26巻9号554頁)は、「憲法35条1項の規定は、本来、主として刑事責任追及の手続における強制について、それが司法権による事前の抑制の下におかれるべきことを保障した趣旨であるが、当該手続が刑事責任追及を目的とするものでないとの理由のみで、その手続における一切の強制が当然に右規定による保障の枠外にあると判断することは相当でない」と判示しています。したがって、本肢は誤り。なお、芦部信喜著・高橋和之補訂「憲法(第5版)」岩波書店238頁参照。
肢2;行政上の即時強制の実施にあたり、法目的の実現をはかるために、具体的状況に応じ必要最小限の強制力を用いることができます。ただし、そのような場合でも、必要以上の実力行使が許されないことは当然です(原田・要論(第7版)241頁)。即時強制などの実力行使には、警察比例の原則・警察責任の原則をはじめ条理上の制限が厳格に適用されます(原田・要論242頁)。警察比例の原則に由来する比例原則(目的と手段のバランスを要請する原則)は、権力作用全般に通用する原則なので(櫻井・橋本27〜28頁)、本肢は誤り。
肢3;正しい(原田・要論242頁)。
肢4;即時強制は、国民の身体・自由・財産に対する物理的な有形力の行使なので、法律・条例の根拠なくして実施できません(準拠テキスト行政法60頁)。したがって、本肢は誤り。
 なお、本問題の出典と思われる原田・要論239頁は、強制執行とのバランスを考慮して、基本的には消極説に立つものの、明白な危険行為や危険物を除去するなどの措置は正当防衛ないし緊急避難にあたり、このような場合には最小限、許されてよい場合もあるとしています。
肢5;即時強制とは、目前急迫の必要に基づき、あるいは事柄の性質上義務を命じていたのでは目的を達成できない場合に、直接いきなり国民の身体や財産に実力を加え、行政上必要な状態を作り出すものです。即時強制の場合には、義務を課す行政行為が先行しません(準拠テキスト行政法59頁)。したがって、「義務の履行を確保する手続であり」とする本肢は誤り。

posted by 東京アカデミー町田校 at 09:00| 公務員(大卒程度) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする