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2012年05月04日

国家公務員総合職 専門 憲法 問1

こんにちは。東京アカデミー町田校の福島です。

昨日は憲法記念日でした。
なので、昨日、憲法の問題を載せるべきでしたネ。

はい。ということで、1日遅れで
国家公務員総合職の憲法の問題です。

正答はすでに公表されています。
5月7日で消えちゃいますから、早めにチェックしましょう。


問1 憲法第13条が定める幸福追求権から導き出される具体的権利として主張されているものの一つにプライバシー乃権利がある。これに関する次のア〜オの記述のうち、判例に照らし、妥当なもののみをすべて挙げているものはどれか。

ア 憲法第13条は、国民の私生活上の自由が、警察権等の国家権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しているものということができるが、本人の承諾なしにみだりにその容貌・姿態を撮影されない自由は、この私生活上の自由とまではいうことはできず、犯罪捜査の必要上警察官が行う写真撮影は、その対象の中に、犯人の近くにいたためこれを除外できない状況にある第三者の容貌・姿態が本人の同意なく含まれることになっても、憲法第13条に違反しない。

イ 前科及び犯罪経歴は人の名誉、信用に直接関わる事項であり、全科及び犯罪経歴のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に関する利益を有しているのであって、市区町村長も、選挙資格の調査のために作成保管する犯罪人名簿に記載されている前科及び犯罪経歴をみだりに漏えいしてはならない。

ウ 速度違反車両の自動撮影を行う自動速度監視装置により速度違反車両の運転者の容貌を写真撮影することは、犯罪の証拠保全という目的は正当であるものの、運転者の近くにいる同乗者の容貌を撮影することに繋がりかねないため、その方法は、一般的に許容される限度を超えない相当なものということは出来ず、憲法第13条の趣旨に反し、許されない。

エ 大学が外国国賓による講演会の主催者として学生から参加者を募る際に収集した参加申込者の学籍番号、氏名、住所及び電話番号に係る情報は、思想信条の自由等とは無関係であって、他者に対して完全に秘匿されるべき情報ではなく、プライバシーに係る情報として法的保護の対象となるものではなく、大学がこれらの情報を本人に無断で警察に開示した行為は、国賓による講演会の警備の必要性が極めて高いものであったということに鑑みても、プライバシーを侵害するものとして不法行為を構成するとはいえない。

オ 住民基本台帳ネットワークシステムによって管理・利用等される本人確認情報は個人の内面に関わるような秘匿性の高い情報とはいえず、また、同システムのシステム技術上の不備や法制度上の不備によって本人確認情報が法令等の根拠に基づかずに又は正当な行政目的の範囲を逸脱して第三者に開示又は公表される具体的な危険が生じているともいえず、公表される具体的な危険が生じているともいえず、行政機関が同システムにより住民の本人確認情報を管理・利用等する行為は、当該住民がこれに同意していないとしても、憲法第13条の保障する個人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由を侵害するものではない。

1.ア、エ
2.ア、オ
3.イ、ウ
4.イ、エ
5.イ、オ


もう、最近の問題は判例の知識を問うものばかりですネ。正解は肢5。
有斐閣の判例六法にすべて掲載されています。重要判例ばかりです。

ア;妥当ではない。最判昭44.12.24刑集23巻12号1625頁(京都府学連事件)は、国家権力に対して保護されるべき「私生活上の自由」の一つとして、「承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態を撮影されない自由」が、肖像権と称するかどうかはともかく、13条を根拠に認められる旨、説いています。

イ;妥当。最判昭56.4.14民集35巻3号620頁。

ウ;妥当ではない。最判昭61.2.14刑集40巻1号48頁は、自動速度監視装置による容貌の写真撮影事件です。
自動速度監視装置による運転者の容ぼうの写真撮影は、現に速度違反が行われている場合に、犯罪の性質、態様からいって緊急に証拠保全をする必要があり、その方法も一般的に許容される限度を超えない相当なものであるから、同乗者の容ぼうを撮影することになっても13条に反しない、と判示。

エ;妥当ではない。最判平15.9.12民集57巻8号973頁(江沢民早大講演会訴訟)。早稲田大学で中国の江沢民国家主席の講演会が開催された際に、警備に当たった警察の要請に応えて大学は、参加希望学生が氏名・学籍番号・住所・電話番号を記入した名簿の写しを学生に無断で警察に提出したため、学生が大学に対しプライバシー侵害を理由に損害賠償を求めた事件。最高裁は、本件の個人情報について、「本人が、自己が欲しない他者にはみだりにこれを開示されたくないと考えることは自然なことであり、そのことへの期待は保護されるべきものであるから、本件個人情報は、上告人らのプライバシーに係る情報として法的保護の対象となる」と判示。本件においては、学生の承認を求めることも容易であったと認定してプライバシー侵害を認めた(芦部信喜著・高橋和之補訂「憲法(第4版)」(岩波書店)120頁参照。

オ;妥当。最判平20.3.6民集62巻3号665頁。


posted by 東京アカデミー町田校 at 12:57| 公務員(大卒程度) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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