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2012年04月30日

国家公務員採用総合職試験 お疲れさまでした。

こんにちは。東京アカデミー町田校の福島です。
GWが始まっていますが、東京アカデミー町田校は営業しています。
平日・土曜日は9:00〜21:00、
祝日・日曜日は9:00〜19:00と通常通りです。
5月3〜6日までは、祝日または日曜となりますので、
19時までとなります。
受付時間は、9時〜営業終了時間の1時間前までになります。
授業の実施については、カリキュラム記載の通りです。

本日も祝日の振替で通常は19時までですが、
公務員講座の授業がありましたので、21時まで営業しておりました。

ところで・・・

昨日は、国家公務員採用総合職の試験でしたネ。
受験されたみなさん、お疲れ様でした。

今日、受講生の方が問題を持ってきてくれましたので、
問題を見ることができました。

私の専門の法律は・・・

判例の知識を問うもの、
基本的な知識の正誤を問うものが多く、
国家一般職の学習だけでも、
それほど難しいものではないように感じました。

法律区分 専門=民法
問30 不法行為に関する次の記述のうち、
   判例に照らし、妥当なのはどれか。

1.恋人の運転する自動車に同乗していた者が、
  恋人と第三者である相手方自動車の運転者との双方の過失により
  発生した事故により損害を被った場合には、
  当該同乗者が恋人と3年前から恋愛関係にあり、
  近いうちに正式に婚約して将来は結婚するという関係にあれば、
  事故当時は同居していたという事情がなかったとしても、
  相手方自動車の運転者が支払うべき損害賠償額の算定に当たり、
  恋人の過失が被害者側の過失として考慮される。

2.追突事故により頸部に傷害を受けた被害者が、
  疾病ではないが平均的体格に比して首が長く
  多少頸椎が不安定であるという身体的特徴を有しており、
  それによって被害者の損害が拡大した場合には、
  特段の事情のない限り、
 損害賠償額を定めるに当たり、その身体的特徴が斟酌される。

3.民法第724条後段には、不法行為による損害賠償請求権は、
 「不法行為の時から20年を経過したとき」は消滅する旨規定されているから、
  加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に
  損害が発生する場合であっても、
  加害行為の時から20年経過したときには、
  損害賠償請求権は消滅する。

4.民法第714条に基づき監督義務者が責任を負うには、
  責任無能力者の加害行為が、
  責任能力以外は一般不法行為の要件を備えていることが必要であるから、
  鬼ごっこをしていて遊戯中の児童が、
  誤って他の児童を転倒させ傷つけた場合であって、
  その行為が違法性を欠くときは、
  監督義務者の責任は生じない。

5.自動車販売業者の従業員が、
  私用に使うことが禁止されていた会社の自動車を私用で運転中、
  交通事故を起こし、第三者に損害を与えた場合には、
  民法第715条にいう「事業の執行について」
  第三者に損害を加えたとはいえないから、
  会社がこれを賠償する責任を負うことはない。



正答4
肢1;722条2項の問題です。
   最判平9.9.9判時1618号63頁は、
   被害自動車の運転者と同乗中の被害者が3年間付き合って
   近く正式に婚約して将来結婚する予定であった者の過失について、
   同乗者である被害者の賠償額の算定にあたり
   「被害者側の過失」として斟酌することはできないとしました。
   したがって、本肢は誤り。
   以上、前田陽一「NOMIKA債権各論U不法行為(第2版)」(弘文堂)98頁、
   準拠テキスト民法271〜2頁。

肢2;こちらも722条2項関係の問題。
   被害者が不法行為前から有していた心身の状態で、
   不法行為の際に損害を発生・拡大させる原因となったものを素因といい、
   特異体質・疾患などの身体的素因と精神的素心(心因的要因)とがあります。
   加害者の賠償責任を判断する際に、
   被害者の素因を斟酌すべきかどうかが問題となるのですが、
   疾患に基づく場合には、「公平を失するとき」という限定はありますが、
   過失相殺の規定を類推適用する形で減額することが認められています。
   しかし、本肢のように
   疾患ではない身体的素因としての身体的特徴に関して判示したのが
   最判平8.10.29民集50巻9号2474頁です。
   「被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる
   身体的特徴を有していたとしても、
   それが疾患に当たらない場合には、
   特段の事情の存しない限り、
   被害者の右身体的特徴を損害賠償の額を定めるに当たり
   斟酌することはできないと解すべきである」。
   平均的体格に比して首が長く
   多少の頸椎の不安定症があることは疾患に当たらないとした判例です。
   したがって、本肢は誤り。
   以上、前田100〜102頁、準拠テキスト民法271〜2頁。

肢3;最判平16.4.27民集58巻4号1032頁(筑豊じん肺訴訟)は、
   724条後段の除斥期間の起算点である「不法行為の時」とは、
   加害行為が行われた時に損害が発生する不法行為の場合は加害行為の時だが、
   当該不法行為により発生する損害の性質上、
   加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合は、
   当該損害の全部または一部が発生した時をいう、としており、本肢も誤り。

肢4;責任無能力者の加害行為について、
   責任能力を除いた不法行為の要件を
   すべて充たすことが必要だと解されています(前田142頁)。
   最判昭37.2.27民集16巻2号407頁は、
   このことを前提に、
   幼児が「鬼ごっこ」中に他の子どもに傷害を与えた事件において
   違法性がない場合には、
   親の714条の責任(監督者責任)を負わないとしました。
   よって、本肢が正解です。

肢5;最判昭39.2.4民集18巻2号252頁は、
   被用者が終電に乗り遅れたため、
   私用運転を禁じている会社の規則に反して会社の自動車(ジープ)を
   無断で使用した場合、
   いわゆる外形理論を適用して「事業の執行について」(715条)に当たるとして、
   会社の使用者責任を肯定しました。
   したがって、本肢は誤り。
   以上、準拠テキスト民法267頁。

以上より、肢4が正解です。



posted by 東京アカデミー町田校 at 21:20| 公務員(大卒程度) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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